地元にあるラーメンチェーン店にて長年に渡りアルバイトをしてきました。
高校2年から卒業までと、23歳から約10年間勤務して培ったノウハウは他の業種でもとても役に立っています。
接客に関することだけでなく、人間関係でも随分勉強になったのでご紹介します。
ラーメン屋バイトの仕事内容ってどんな感じ?
私が勤めていたのはチェーン店なので、企業ならではの業務体制でした。
注文を聞いて、運んで、お会計をして終わりとはならないのがチェーン店ならではです。
基本的には全てをこなす
一般的に
- 『ホールスタッフ』
- 『キッチンスタッフ』
- 『洗い場』
と分けられるものですが、実は全てを求められます。
これは『オープンキッチン』と呼ばれるスタイルによくあることですが、要領をつかむまでが大変です。
例えば、ホールは手隙の時には洗い場に入り、尚且つ接客を疎かにしない。
さらに忙しい時にはキッチンの補助に入ります。
そして、キッチンスタッフと洗い場も同様です。
ホールが忙しければお会計に入ったり、バッシング(客席の片付け)をしなければなりません。
これらは全て『自分でタイミングを見計らう』作業であり、要領をつかむまでは周りから厳しい指摘をうけてしまうかもしれません。
ゴミの片付けや掃除などもやる
飲食店は衛生管理が重要です。
時間帯ごとにトイレ掃除やゴミの片付けを実施しています。
真冬の寒い中で駐車場のゴミ拾いをしたり、真夏に重たい生ごみを持ったりと意外なハードルの高さがあります。
仕込み
食材の仕込みや洗米を行うこともあります。
難しいことはありませんが、マニュアルに沿って行う作業なので暗記や自分でメモを取ることが必要です。
ラーメン屋バイトの1日のスケジュールは?
ラーメン店の日常がどのようなものなのかご紹介します。
お客様は開店時間ちょうどに来店されたり、5分前くらいならお店に入って来ることも珍しくないので、朝は時間との勝負です。
開店準備
ホールの掃除と厨房のスタンバイに分かれます。
時間はおよそ40分程度で行いますが、結構ギリギリの時間になります。
開店準備も本社が定めたマニュアルが存在しますが、分刻みで作業がありかなりきついです。
開店後もランチピークに向けてスタッフが徐々に出勤してきますので、人数が揃うまではちょっと大変。
ランチの後
ランチピークが終わった14時から18時までをアイドルタイムと呼んでいました。
この時間帯は客足がだいぶ減るので基本的には2人で営業しています。
客足が減ってスタッフも減るので、変わらず大変です。
1人当たりの仕事量が増えるので、日によっては大忙しな時もあったりするので油断なりません。
客席の調味料補充やピッチャーを手洗いしたり、午後の仕込みをします。
ディナータイム
18時になると学生アルバイトや夜勤の社員が出勤してきて少し雰囲気が変わります。
ディナータイムは営業を優先しますが、お店が暇な時には休憩を取らされることもありました。
閉店に向けての作業を行うこともあります。
ただし、急に混みだすこともあるのが怖いところ。
閉店作業
ホールはピッチャーを徐々に片付け、水回りを綺麗に拭き上げるなど簡単な作業です。
厨房は器具の洗浄、餃子鉄板の掃除と床掃除などかなり作業量が多いです。
ラーメン屋バイトの時給や年収は?インセンティブはある?
パートアルバイトには基本給の他に『加算時給』が設定されていて、覚えた仕事によって各自時給が異なります。
ちなみに正社員も主任、副店長、店長によって年収が変わってきます。
パートアルバイトの場合
高校生は860円~、その他パートは910円~が多いです。
土日祝日には一律50円がプラスされ、他にはレジが出来るようになったら5円プラスといったシステムがありました。
ホールと厨房でいくつかの項目があり、全てを取得するとだいたい30~40円の時給アップになります。
シフトリーダー
正社員の補助役として『シフトリーダー』という役職があります。
営業中は必ず責任者が店舗に滞在しなければならず、それは主に社員を指しています。
しかし、1つの店舗に社員は店長を含み2人、多くても3人しか配属されません。
そこでパートの中からシフトリーダーという責任者を設けて店舗を運営しているのです。
扶養や勤務時間によってA・B・Cの3段階に分けられ、シフトリーダーAは基本給に150円プラスされます。
Bは50円、Cが20円プラスとなり、任される仕事内容も多少異なってきます。
正社員
正社員は基本月給があり、残業時間によって月収が変わってきます。
店長に上がっても月収は然程変わらないと聞きましたが、やはりボーナスで差が付くようです。
一般社員の年収はおよそ320万円ですが、店長になると400万円を超えてきます。
店長にはA~Eまでのランク付けがあり、これがボーナス査定に大きく影響するのです。
ラーメン屋バイトのやりがいや魅力は?
ラーメン屋は体育会系な雰囲気が強かったり、接客業ならではの困った体験をしたりします。
それでも、10年間続けられたのはそれだけの魅力があったからなのです。
達成感がある
休日の忙しい日は開店から客足が絶えることなく、ずっと走りっぱなしな時もありますが、それだけの達成感が得られます。
昨日よりも案内がスムーズに出来たり、スタッフ同士の連携が良くなったなど、自身の成長を感じられます。
賄いが食べられる
格安でラーメンが食べられます。
ラーメンが嫌いな人はそうそう居ないはずですから、実はこれが一番の魅力だと思っています。
きついけど、要領が良くなる
正直言ってキツイ仕事でしたが、要領は抜群に良くなります。
他の職業に就いてからも大変な事はありましたが、ラーメン屋のアルバイト経験は役に立っています。
自分で考える、解決する、協力し合うという力が養われるのでラーメン屋に限らず、飲食店のアルバイトはおすすめです。
ラーメン屋バイトの人間関係ってどんな感じ?
ラーメン屋ってどんな人が働いていると思いますか?
割と主婦が多かったり、女の子のアルバイトもいるので想像よりも和気あいあいとしていましたよ。
社員は基本男性
今では女性店長も増えてきていますが、まだまだ男性社員の方が多いです。
20代~30代の社員が現場には多く、それ以上はもっと上の役職に就くのが多いかもしれません。
学生アルバイトにとっては話しが合いやすいのではと思います。
パートさん
パートさんは女性が圧倒的に多いです。
年齢は20代から50代までと幅広く、様々な年代の人と働く事になるでしょう。
私はいくつかの店舗で勤務しましたが、全体的にハキハキとした人が多いように感じました。
物言いが強かったりもしますが、とくに他意は無く職業柄自然とそうなってしまうようです。
アルバイト
アルバイトは女の子も男の子も半分づつくらい居ました。
先輩後輩はあまり気にしていない様でしたが、そこは個人の仕事の出来高によりけり。
やはり、テキパキしている方が年齢など関係なく頼りにされていました。
ラーメン屋バイトに向いてる人は?
接客業の中でも体力勝負なところがあるラーメン屋のお仕事。
どんな人に向いていると思いますか。
長く勤められる人の傾向をまとめました。
ラーメンが好き
体験談ですが、やはり好きなものに携わるのは楽しかったです。
見ていて飽きないし、賄いが楽しみで労働意欲が増しました。
運動が好き
ラーメン屋はずっと動いています。
お客様を入り口までお出迎えして、席まで案内。
すかさずお冷を提供して、すぐに次のお客様を案内するなど、立ち止まる余裕はありません。
機敏に動ける人が向いています。
明るく挨拶が出来る人
接客の基本ですが、まずは良い挨拶でお客様を迎えられる事が大切です。
スタッフの印象によって、その日のラーメンの味が変わると言っても過言ではありません。
その日の気分に左右されずに、明るく元気に働ける人材が求められます。
打たれ強い
ラーメン屋のキッチンは火傷の可能が高いです。
ギョーザの油はねや、熱々のチャーハンが飛んでくることもあるので、それを我慢できる人が続けられます。
ラーメン屋バイトをするにはどうすればいい?
これを読んで興味を持って下さった方の為に、ラーメン屋で働く方法をご紹介します。
企業によっては特典がもらえる場合もありますよ。
知人に紹介してもらう
すでに働いている知人に紹介してもらうのも1つの手です。
企業によっては紹介した人と紹介された人に優待券がもらえたりします。
店舗に行ってみる
働きたいお店には直接足を運んでみるのもありです。
店舗にて求人情報が展示されている場合もあるからです。
忙しい時間帯をさければ迷惑にもなりません。
求人情報誌をみる
今は様々な求人情報誌が無料で配られています。
ネットからも検索は簡単ですし、応募も可能です。
ネットからの応募なら履歴書が要らない場合もあるので便利ですよ。
まとめ
ラーメン屋のアルバイト経験をご紹介しましたが、やはり一言でいえばきついです。
お手頃な価格でより美味しい商品を提供するには、スタッフ一同が協力し合い効率良く店を運営していくことが重要になってきます。
そのため、アルバイトと言えども求められるスキルはかなり高めになっています。
しかし、それだけのやりがいが感じられることも間違いありませんし、良きバイト仲間にも巡り合えます。
私の経験談が少しでも参考になれば嬉しいです。
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